都立高校入試対策:『Vもぎ 活用ガイド』 とその理解・・模擬テストの結果を「本当の学力向上」につなげるために
テスト対策模擬テストの結果を「本当の学力向上」につなげるために
東京都立の高校を進学したい受験生にとって、
Vもぎ(そっくり模擬試験)は、都立高校入試を意識して作られた、
みなさんにとって非常に重要な模擬テストです。
しかし、多くの人は「点数」や「合格率」だけを見て一喜一憂してしまいがちです。
せっかく受けた模試を本当に力に変えるためには、
成績表のどこを、どんな順番で、どう読み取ればよいのかを知っておく必要があります。
このブログでは、そのポイントを順番に説明します。
1. まず大切な心構え ― 得点・合格率にとらわれすぎない
成績表を見ると、まず目がいくのは「得点」や
「合格率(A判定・B判定・C判定など)」だと思います。
ですが、この2つは基本的にあまり重視しなくてよいものです。
特に10月までに出る判定は、絶対的な指標ではありません。
・ 合格判定は、「去年の受験生と同じように、これから同じくらい勉強を続けた場合」に
どのくらいの確率で合格できるかを示す、統計にもとづいた推測にすぎません。
今のあなたの実力そのものを表しているわけではないのです。
・ C判定だったからといって合格しないと決まったわけではありませんし、
A判定だったからといって合格が保証されるわけでもありません。
A判定は「合格する確率が高い」というだけのことです。
・ なぜなら、合格を決めるのは「これからどう努力して学力を伸ばせるか」だからです。
今回はたまたま自分の得意分野が多く出題されたために高得点が取れた、という可能性も十分にあります。
得点や判定は「参考程度」。一喜一憂するためではなく、次の一歩を考えるための材料として受け止めましょう。
2. 本当に見るべきところ ― 学力分析表(成績表1枚目の裏)
Vもぎを本当に活かすために、最も大切なのが成績表1枚目の裏側にある「学力分析」の部分です。
ここには、各教科・各単元の内容ごとの正答率(全受験者のうち何%が正解したか)と、
自分がその問題を正解できたかどうかが並んでいます。
この2つを照らし合わせることが、模試を活用する上での核心です。
正答率50%の問題=「平均的にできている問題」
たとえば正答率50%の問題は、受験者の半分が解けている「平均的な」問題です。
偏差値50以上の高校を目指す場合、この正答率50%の問題は確実に取れていなければなりません。
・ 正答率50%以上の問題を間違えている場合、
そこはみんなが取れている問題を自分だけ落としているということです。
まずはここを取れるようにすることが最優先です。
・ 逆に、正答率が9%や10%台といった非常に低い問題は、
偏差値50前後の学校を目指す場合には、無理に取れなくてもよい問題といえます。
・ ただし、偏差値60以上の学校を目指す場合は、
この正答率10%台の問題もある程度取れるようになる必要があります。
つまり、志望校の偏差値に合わせて、「自分が確実に取らなければいけない問題」と
「今は無理に取らなくてよい問題」を単元ごとに見極めていくこと
― これこそが、この模擬テストの真の目的です。
3. なぜ間違えたのかを分析する
模試は1回だけでなく、何度も受けることで意味が出てきます。
回を重ねるごとに苦手な単元を拾い上げ、「いつまでに理解できるようにするか」
という具体的な目標を立てましょう。
そして、間違えた問題については、なぜできなかったのかを次の観点で整理してください。
・ 知識そのものが不足していたのか
・ 演習量が足りなかったのか
・ うっかりミス(ケアレスミス)だったのか
・ 知識はあるが整理できていなかったのか
・ 時間が足りず、最後まで解けなかったのか
特に「時間が足りなかった」場合は、原因をさらに一段掘り下げましょう。
正答率が高く本来早く解けるはずの問題に時間をかけすぎたのか、
それとも正答率の低い難問に時間を使いすぎて、本来取れるはずだった問題に手が回らなかったのか。
理由を分析し、次にどうすれば取るべき問題を確実に取れるようになるか、作戦を立てることが大切です。
4. まとめ答案(偏差値グラフ)の見方
成績表には、これまでの模試の偏差値の推移をまとめたグラフ (まとめ答案内)があります。
ここにも必ず目を通してください。
・ 全体的に偏差値が右肩上がりであれば、基本的に大きな問題はありません。
・ 下がり続けている場合は、必ず何かしらの理由があります。
その理由を探し出し、対策を取る必要があります。
・ 偏差値は「上がったり下がったりを繰り返しながら、少しずつ上がっていく」のが自然で、
ある意味理想的な形です。
すべての模試で偏差値が上がり続けるということ自体、実はかなり稀です。
・ もし下がってしまった場合は、その理由を整理し、次の対策につなげることが非常に重要です。
対策の立て方がわからないときは、塾の先生や学校の先生に相談し、
分析してもらった上で対策を取るのも有効な方法です。
5. 得点シミュレーション機能を活用する
Vもぎには、設定を行うことで
「各教科の得点をどれくらい上げれば合格ラインに届くか」
「内申点をどれくらい上げれば合格ラインに届くか」をシミュレーションできる機能があります。
このシミュレーションをもとに具体的な目標を立てることも、模試を有効活用する方法の一つです。
特に、内申点をどのくらい上げる必要があるのかが明確になります。
設定方法がわからない方は塾の先生に相談してください。
6. 推薦入試を考えている人へ
推薦入試を検討している場合は、成績表の推薦入試という項目の中にある
「合格者内申分布」「不合格者内申分布」の項目もチェックしましょう。
・ 「合格者内申分布」の中に自分の成績が入っていれば、
過去にその高校の推薦入試に合格した人たちと同じあたりの位置にいる、ということになります。
これは推薦入試合格の一つの目安になります。
・ またこのグラフは、自分がその高校に入学したときに、成績的にどのくらいに位置するかの目安にもなります。
推薦入試を狙う場合は、この項目も必ず確認しておくポイントです。
もし足りない場合はまず学校の成績を上げることに力を入れましょう。
特に実技科目2倍の評価になるので、実技教科も意識しましょう。

7. 「予想得点」の意味を正しく理解する
偏差値から算出される「入試での予想得点」ですが
・ この予想得点は、今現在のあなたの実力そのものから直接算出されたものでは決してありません。
・ 過去のデータと比較し、
「過去の受験生がこの時期に受けた模試の結果」と
「その受験生たちが実際に入試本番で取った得点」の関係から導かれる推測値です。
・ 高校の合否診断は、「去年の受験生と同様に、これから同じだけ学習を積み、同じだけ学力を伸ばした場合」に合格できるかどうかの判定であり、今この瞬間の実力で合否が決まるものではありません。
・ このデータは、身の回りの受験生だけではありません。
多くの“塾で頑張っている受験生たち”と同じ学習量や演習をこなしている場合に、
この点数まで上がるだろうというものになります。
「予想得点」という意味はそうしたものを含んでいます。
そのため、まずは本番でこの得点を叩き出すために今自分はどういうところを取り組んで、
どう問題演習をすればいいのか、
何を理解すればいいのか、
と言った課題を浮き彫りにして対応していくことが必要です。
予想得点も合否判定も、「今の実力」ではなく「今後の努力」を前提にした推測値です。
この違いを理解しておくことが、模試を正しく受け止める上でとても大切です。
8. 初めて受ける模試について
初めてVもぎを受ける人は、なかなか結果が出ない傾向があります。
点数が悪かったからといって、自分はダメなんだと考える必要はまったくありません。
誰でも初回の模試では思うように点数が取れないものです。
また、たまたま自分の得意なジャンル・単元が出た場合に高得点が取れることがあります。
国語も自分の好きな話題や身近な話題、理解できる話題が掲載されているだけで得点できることがあります。
理科や社会も得意な分野が出ただけで得点が取れることがあります。
逆にたまたま不得意な分野が出ただけで点数がどんと下がってしまうこともあるものです。
・ 緊張しやすいタイプ、本番の空気に飲み込まれやすいタイプの人は、
特に最初の1回目では点数が伸びにくい傾向があります。
・ 模試の問題にどう立ち向かうか、問題文をどう読み解くか、どこを確認し、どんな順番で取り組むか
― こうしたことを理解し、実際に使いこなせるようになるには、ある程度の演習が必要です。
・ 演習を重ねることで初めて得点が取れるようになります。
もちろん人によって得意・不得意はありますが、それでも一定の「慣れ」は必要です。
都立高校の合格率を高めたいのであれば、できるだけ多くの模試を受けて慣れておくことが有効です。
ただし、むやみやたらに受ければよいというものでもありません。
結果が返ってきたら、それを正しく分析し、自分の力に変えていくこと
― 作戦を立て、分析し、整理すること ―
これこそが模試を使うことの重要性であり、模試はそのように使って初めて本当の効力を発揮します。
ですから、点数が低いからといって嘆く必要もありませんし、高いからといって安心してよいわけでもありません。 Vもぎは、あくまでも「自分の今の状況を把握するための一つのツール」として位置づけてください。
9. 10月〜11月までと、12月・1月の模試は 「意味が違う」
ここまで色々と説明してきた活用法は、基本的に10月、 遅くとも11月ごろまでの模試についての内容です。
12月・1月にも模試はあり、確認するべきことはほぼ同じですが、
この時期の模試の意味合いは、それまでとはかなり変わります。
苦手単元の把握や自分の仕上がり具合を確認するという意味では、
12月・1月の模試もこれまでと同じように重要です。
しかしそれに加えて、12月・1月の模試は 「志望校を最終的に決める・判断する」ために活用する、 という大きな役割が加わるためです。
10. 12月・1月の結果が悪かった場合の考え方
もし12月と1月の結果がどちらも思わしくない場合、 志望校の変更を検討する必要が出てくることがあります。
ただし、結果が悪かったからといってすぐに志望校を変えるのではなく、
まずは過去の自分のデータと今回のデータを比べてみましょう。
・ どんなところができるようになったのか。
・ どんな単元をまだ理解する必要があるのか。
・ 問題に取り組む順番や解き方、時間の使い方を見直す必要はないか。
こうした点を確認し、改善できる余地があるのであれば、志望校を変える必要はまったくありません。
むしろ、そのまま突き進んだほうがよい場合も多くあります。
下手に志望校を変えてモチベーションを下げてしまい、かえって合格率を下げてしまうこともあります。
そのまま突き進んだほうがよい、ということもあるのです。
一方で、12月・1月の両方の段階で十分な成果が見られない場合、
あるいは基礎が十分に身についていないと感じられる場合は、迷わず志望校の変更を検討すべきです。
志望校を変えるかどうかは、必ず学校の先生や塾の先生とよく相談した上で決めましょう。
自分ひとりで判断せず、専門家の視点も交えて検討することが大切です。
Vもぎは、単に点数や合格率を確認するためだけの道具ではありません。
「自分に今、何が足りないのかを見つけ出し、次にどう対策を取るべきかを考えるための、非常に貴重な資料」です。
結果に一喜一憂するのではなく、正しく分析し、次の学習にしっかりと活かしていきましょう。
模試の分析方法や、具体的な対策の立て方がわからないという人は、 いつでも教室に相談してください。
個別指導ベスタ武蔵野教室