公立中学校の定期テストが難しくなってきた理由と、地域に合わせた正しい対策
テスト対策はじめに
最近、保護者の方からこのような声が増えています。
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「授業でやっていない問題がテストに出ました」
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「数学が急に難しくて、子どもが落ち込んでいます」
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「地域の学校の問題が昔より難化している気がする…」
実は、これは“ある特別な学校”だけで起きているわけではなく、 この地域の公立中学校全体で見られる共通の傾向 でもあります。
実際今回も、とある中学の数学の期末問題で、高校の授業でしか扱わない問題が出題されていました。
そこで今日は、 定期テストが難しくなっている理由と、 地域の中学に合わせた効果的な対策についてお伝えします。
1.なぜ、テストが難化しているのか?
この地域の中学校を長年見てきて感じるのは、
「数学を中心に“発展問題”が混ざるケースが増えている」という現象 です。
難化の理由として、以下の4つが挙げられます。
① 市販教材・資料集の流用で難問が混ざる
教材には“高校内容に近い問題”が含まれることがあります。 先生が気づかず採用してしまうケースもあり、 これが授業+αの難問につながります。
② 数学は特に“発展内容”を入れやすい教科
数学は「工夫・思考」を問う性質が強いため、
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図形の応用
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関数の文章問題
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裏技的な見方
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途中式の推論
などを問題として入れたくなる傾向があります。
これが学校ごとに難易度の差を生みます。
③ 上位層の力を見るために“差をつける問題”を入れる学校も
近年、一部の学校では、 1〜2問だけ“難問・発展問題”を入れる傾向が見られます。
これは、 「満点を取らせるため」ではなく、 「学力の高い生徒の思考力を測るため」 という意図から来ています。
④ 時間不足によるテスト精査の不十分さ
先生方の業務量はとても多く、 テスト作成に十分な時間を使えない場合があります。
そのため、 難易度のチェックが完全にできないまま、 問題が採用されることもあります。
今回もあらかじめ先生が問題の中に必要な数値を入れておけば、
単なる「むだに時間のかかる発展問題が入ってきた」というだけでした。
また問題量の多さも問題です。
あらかじめきちんと先生が一つ一つの問題にかかる時間を想定しておけば、
50分という短い時間のなかでどのくらいの生徒が
きちんと問題を解くことができるかを確認し、調整することができたと思われます。
2.保護者が知っておくと安心できること
地域の中学校のテストが難化していると聞くと、 不安になる保護者の方も多いと思います。
しかし、安心してください。
以下のポイントを理解しておくと、 お子さんの精神的負担は大きく軽くなります。
✔ 難問は“落として良い問題”
難しすぎる問題は、 全員が解ける前提で作られていません。
「飛ばしてOK」 「みんな解けていない」 これが現実です。
✔ 満点ではなく“80〜90点台安定”が本当の目標
地域の多くの中学では、 満点を取らせるテストになっていないため、 80〜90点で十分優秀です。
✔ 基本・標準問題を落とさなければ通知表は下がらない
授業で扱われた問題をしっかり取れていれば、 評定には影響しません。
3.当塾が行っている「地域に合わせた定期テスト対策」
私たちは、この地域の中学校のテスト傾向を何年も分析してきました。
その中で分かったのは、 学校ごとに“出題の癖”が明確にある ということです。
そこで当塾では、 次のように学校別に指針を変えています。
◆(1)発展問題が入る学校向け対策
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図形・関数の応用力を早めに養う
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難問を30秒で見切る“飛ばす技術”を身につける
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思考力系問題の演習
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発展内容は「できなくてOK」という心のケア
◆(2)ワーク中心の学校向け対策
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ワークを3周
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類題でスピードUP
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基本問題でミスしない練習
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前回テストの分析に基づく弱点補強
◆(3)文章問題・記述が多い学校向け対策
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考え方プリント
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手順を説明する練習
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図や表を使った整理方法の指導
5.お子さんに伝えたい「テストに向かう心構え」
✔ 難問にこだわらない
✔ できる問題から確実に
✔ 時間をかけすぎず、後回し
✔ 点数ではなく“中身”を見る
✔ 落ち込む必要はゼロ
この心構えがあるかどうかで、 テスト本番の精神的な負担が大きく変わります。
5.まとめ
地域の中学校の定期テストでは、 授業だけでは対応しきれない“発展問題”が出題されるケースが増えています。
しかし、
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どの学校の傾向か
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どんな問題が出るか
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何を重点的に勉強すべきか
これらを理解して対策すれば、 決して難問に振り回されることはありません。
当塾では、 地域の学校を知り尽くした上での実践的な対策 を行っています。
お子さんの不安や負担を少しでも減らせるように、 これからも地域に寄り添ったサポートを続けていきます。