「勉強してるの？」よりも効果的な声かけとは？思春期の子供に響く親の言葉がけ

思春期の子どもは、言葉の受け止め方がとても繊細

 

中学生や高校生の思春期真っ盛りのわが子に、つい「ちゃんと勉強してるの？」と聞いてしまったことはありませんか？

この言葉、親としては心配や応援の気持ちから出てくるものですが、

子どもにとっては「信じられていない」「監視されている」と感じるきっかけになることがあります。

思春期は心も体も大きく変化する時期。 ちょっとした言葉の受け取り方が、大人の想像以上にデリケートです。

逆効果になりやすい声かけ：「ちゃんと勉強してる？」

この言葉は、ある子供にとっては非常に有効な一言になるのですが、

自己肯定感が低かったり、勉強に悩みを抱えていたり、親との関係が上手くいっていない子どもにとっては、

「やらなきゃいけないことはわかってるのに、責められている」と感じやすくなります。

特に、テスト前や勉強に集中しようとしているときには、かなりのプレッシャーになることがあります。

さらに「ちゃんと」という言葉が意味するものは人により様々なため、その違いから親子喧嘩に発展してしまうこともあります。

親から見た「ちゃんと」と、子供から見た『ちゃんと』ではその意味することが異なってしまうためです。

 

では、どんな声かけがいいの？

もちろん「ちゃんとやってる？」という一言が悪いわけではありません。

ただ子供によってはこの言葉がけはかえって逆効果になることがあります。

しかし、親の声かけ一つ変えることで、子どもの気持ちはぐっと前向きになります。

ポイントは、「確認」や「命令」ではなく、「共有」や「信頼」の気持ちを伝えることです。

また同じ「確認」でも「ちゃんとやってる？」という言い方ではなく、少し寄り添った言い方の方がより伝わりやすくなります。

 

実践しやすい声かけ例

• 「今日も頑張ってるねえ」
• 「テスト勉強大変だねぇ、調子はどうだい？」

• 「今、一番気になってる教科は何だい？」

• 「勉強の計画って立ててる？何か手伝えることある？」

• 「私も一緒にスケジュール確認してみようか」

• 「今日はどんなことを頑張るんだい？」
• 「なるほど、そうなんだね。頑張れてるね」

こうした質問は、子どものやる気を引き出しやすく、「自分のやり方を認めてもらえている」と感じさせてくれます。

もちろん大人から見たら色々と物足りないところもあるでしょうし、大変な面もあるかと思います。

思わず手や口を出してしまいたくなるでしょう。私もよくあります。

しかし、あくまで親は子供のサポーターとして、また必要に応じて必要な方法を先輩として伝えることを

最優先するようにしましょう。

そうすることで、子供が自分で物事を考え、整理し、目標を作ることができるようになります。

 

もちろん、物足りない面もあるでしょうし、失敗もするでしょう。

でもそうした失敗を経験してこそ、初めて自分でどのように取り組めばいいのか、自分と向き合えばいいのかがわかってきます。

そしてこの営みが社会人としてこれから世の中に出ていく子供の能力を上げることにつながるのです。

 

余談にはなりますが、、、

以前、比較的偏差値の高いM高校の生徒で「勉強の仕方がわからない」と言って入塾した子がいました。

偏差値が高いので相当勉強して勉強のやり方なんてわかっているはずなのになぜだろう？と思い、尋ねてみると、

「塾の先生が全部やり方を教えてくれて、あれをしなさいこれをしなさいとプリントや問題を与えてくれて、それをやっていたら成績もついて希望の高校に入れた。」

「だけれど、高校に入って勉強を自分でするようになったら、そもそも与えてもらっていないのでどうやって勉強したらいいかわからない」

「与えてもらったらできるけれど、与えてもらえなかったら勉強ができない」

と話してくれました。

いくら希望の高校に入れても、その学校に見合う実力をつけ、さらに学習方法・自分のマネジメント能力が育たなければ、

学力を伸ばすことはできません。

その子には高校でどのように勉強に取り組めばいいのか、予習の仕方や復習の仕方、

M高校で定期テストに取り組むにはどのようなことをすればいいのかなど勉強方法を指導したところ、

すぐに理解し、メキメキ学力を上げることができました。

与えることよりも自分でできるように仕向けていくことが大人の役割であり、責務なのだと感じました。

保護者の方にはぜひご理解いただければと思います。

 

子どもが話してくれたら、感謝の気持ちを伝えよう

他にも大切なことは、

子どもが少しでも話してくれたときは、「話してくれてありがとう」「聞けてうれしいよ」

と素直に伝えることです。

会話の空気がふんわり柔らかくなります。

子供が自分のために教えてくれた、と考え、「子供なんだから親の意見や話にはそれ相応の返事があって当たり前」と思わずに、

子供が何かしてくれたら「ありがとう」の気持ちで接してみましょう。

特に自己主張が多くなる思春期の子供には大切なひとことです。

こうしたちょっとした感謝の一言が、親子の信頼関係を育てる大切なステップですし、

人の行為に対して感謝することが当たり前の子供に成長させることができるようになります。

 

頑張りすぎる子には「安心」を伝える声かけを

「ちゃんとやらなきゃ」と思い詰めやすいタイプの子には、励ましよりも“安心”の言葉が効果的です。

安心感を与える声かけ例

• 「無理しなくて大丈夫だよ」

• 「今のペースで十分だから、焦らないでね」

• 「疲れてるときは休んでいいよ。休むのも大事な勉強だよ」

親の一言で、子どもは「自分をわかってくれている」と感じ、気持ちがラクになります。

 

まとめ：理解しようとする声かけが、子どものやる気を育てます

思春期の子どもにとって、親の言葉はとても大きな影響力を持っています。

「ちゃんと勉強してる？」という問い詰めるような声かけではなく、

「信じているよ」「話してくれてうれしいよ」といった理解の気持ちが、子どもの自立心ややる気を引き出します。

今日からできる小さな声かけの工夫で、親子の信頼関係がぐっと深まります。

ぜひ、あなたも一つ試してみませんか？

お問い合わせ・無料学習相談のご案内

個別指導ベスタでは、お子様の学習状況に合わせたサポートを行っています。

• 電話番号: 0422-27-8487（受付時間: 平日14:00～21:00、土曜日14:00～20:00）

• メール: beststudy0422@gmail.com

学習や子育てに関するご相談、体験授業のお申し込みもお気軽にどうぞ。

（授業中の場合はこちらから折り返しご連絡いたします）

よく読まれている関連テーマ

#中学生の声かけ #信じて見守る #親子の信頼関係 #やる気を引き出す言葉 #思春期の接し方